3月23日に調査報告書を発表しましたが、その後、テレビ、新聞を含めて他メディアの反応、報道ぶりを見ていて一体、何が足りないか。
「この放送回はこの問題、あの放送回はあの問題があった」と細かく報じているものもありますが、1番手薄になっているのは、要するに、なぜこういうことが起きるのか。ここです。ここをメディアのみなさん、どう捉えていいかわからなくて、手薄になっている。
ところがテレビの手法は、マスコミュニケーションの代表を装いながら、コミュニケーションがないわけです。「そのひとことをいただきます」でオシマイです。それはコミュニケーションではない。まさに材料を取っていくだけ。コミュニケーションがないのはテレビ制作のいくつかある大問題の1つです。
別の問題、アカデミズムの問題もあります。これがまたひどい。取材テープを見ればわかりますが。ディレクターが用意した紙を読むだけの学者がいる。
だから、非常に前近代的で、協業者同士がパートナーではないわけです。例えば、新聞が城山三郎さんに原稿を頼む。城山さんがご自分の名前で書くわけです。それはお互いにパートナーの関係ですよ。
ところが、テレビ局と1次下請、2次下請はパートナー関係ではなく、前近代的な上下関係です。なぜこんなことが起きるかというと、テレビ局同士で競争がないからです。これだけ新しそうなメディア業界は、構造自体が非常に前近代的なのです。